〒862-0951 熊本市中央区上水前寺2丁目8番4号 1階096-200-2132

NEWS

こども性暴力防止法(日本版DBS)の施行まで約2か月 事業所で整えておきたいこと

こども性暴力防止法(日本版DBS)の施行まで約2か月 事業所で整えておきたいこと

お知らせ

こんにちは。社会保険労務士法人えみふるです。
2026年12月25日、「こども性暴力防止法」(いわゆる日本版DBS)が施行されます。施行日まで、残りおよそ2か月となりました。

保育所・認定こども園や、児童発達支援・放課後等デイサービスなどの障害児通所支援事業所は、この法律で対応が「義務」とされる事業者に含まれます。職員の性犯罪前科の確認だけでなく、規程の制定や研修、相談体制の整備まで求められるため、「何から手を付ければよいのか分からない」というご相談を、当法人も多くいただいています。

法律の概要と事業所に求められる対応を簡単にご説明し、あわせて当法人でご用意している規程例のひな型についてご案内します。

こども性暴力防止法とは

こども性暴力防止法は、教育や保育など、こどもと接する場でのこどもへの性暴力を防ぎ、こどもの心と身体を守るための法律です。2024年6月に成立し、2026年12月25日に施行されます。正式名称は「学校設置者等及び民間教育保育等事業者による児童対象性暴力等の防止等のための措置に関する法律」といいます。

「日本版DBS」という呼び名は、英国で運用されている前科照会の仕組み(DBS)にならったことに由来します。報道では性犯罪前科の確認ばかりが取り上げられがちですが、法律が事業者に求めているのはそれだけではありません。日頃からの性暴力防止の取組や、被害が疑われる場合の対応、確認した前科情報の厳格な管理まで、事業者としての体制づくりが一体で求められています。

対象となる事業所

法律の対象は「義務対象」と「認定対象」の2種類に分かれています。義務対象の事業者は、公立・私立を問わず、施行日から法律上の措置を講じなければなりません。認定対象の事業者は、国(こども家庭庁)に申請して認定を受けた場合に、制度の対象となります。

区分主な事業事業者の立場
義務対象学校、認可保育所、認定こども園、児童養護施設などの児童福祉施設、障害児入所施設、児童発達支援、放課後等デイサービス、居宅訪問型児童発達支援、保育所等訪問支援 など施行日から措置を講じる義務があります
認定対象認可外保育施設、一時預かり、病児保育、放課後児童クラブ、学習塾、スポーツクラブ、障害福祉サービスの一部(居宅介護、短期入所など) など国の認定を受けると、義務対象と同じ措置が必要になります

認定対象の事業者が認定を受けるには、オンラインでの申請が必要です。こども家庭庁の資料では、申請から認定までに1〜2か月程度かかる見込みとされています。認定を受けた事業者は、認定を受けていることを表示できるため、保護者への安心材料として活用できます。

事業所に求められる4つの措置

対象となる事業者には、大きく分けて次の4つの措置が求められます。

措置事業所が行う内容
安全確保措置性暴力が起きにくい環境をつくるための日頃の取組です。服務規律などのルールづくり、こどもとの面談やアンケートによる早期把握、こどもが相談しやすい体制の整備、職員への研修などが含まれます。
犯罪事実確認こどもと接する業務に就く職員について、国のシステムを通じて特定性犯罪の前科の有無を確認します。新たに採用する職員は、原則として業務に就く前に確認が必要です。施行時点で在籍している職員は、施行後3年以内に確認を終える必要があります。
防止措置確認の結果やこどもからの相談などを踏まえ、性暴力のおそれがあると判断した場合に、こどもと接する業務に就かせないよう配置転換などを行います。
情報管理措置確認によって得た前科情報は、きわめて機微な個人情報です。管理責任者を置き、情報管理規程を定めるなど、漏えいを防ぐための厳格な管理が求められます。

特に注意したいのは、防止措置と情報管理措置です。前科が確認された職員の配置転換は、労働契約や就業規則との関係を整理しておかないと、労務トラブルにつながるおそれがあります。また、前科情報の取扱いを誤ると、事業所の信用に大きく関わります。労務管理と個人情報管理の両面から、事前にルールを定めておくことが大切です。

施行までに整えておきたい規程・書類

こども家庭庁は、施行までに最低限準備すべき事項として、職員への制度の周知や、不適切な行為の範囲の検討・確定などを挙げています。これらを実際の運用に落とし込むには、次のような規程や書類が必要になります。

規程・書類内容と目的
こども性暴力等防止規程(児童対象性暴力等対処規程)事業所として禁止する「不適切な行為」の範囲、相談・通報の窓口、被害が疑われる場合の調査と保護の手順などを定めます。安全確保措置と防止措置の土台となる規程です。
犯罪事実確認書等情報管理規程前科情報を取り扱う管理責任者、閲覧できる職員の範囲、保管方法と廃棄の時期などを定めます。情報管理措置として整備が求められる規程です。
就業規則の見直し前科が確認された場合の配置転換、内定取消し、懲戒などの取扱いを、就業規則と矛盾しない形で定めておきます。
入職時の誓約書・内定通知書採用時に特定性犯罪の前科がないことを誓約してもらう書面や、確認の結果によって内定を取り消す場合があることを明記した通知書です。

当法人では、保育所・認定こども園や障害児通所支援事業所の皆さまに向けて、こども性暴力防止法への対応に必要な規程例のひな型をご用意しています。すでに複数の事業所で、規程の作成や見直しのお手伝いをさせていただいております。

施行日の12月25日以降は、新たに採用する職員について犯罪事実確認が必要になります。年明けの採用活動に間に合わせるためにも、規程と書類は年内に整えておくことをおすすめします。

ひな型のご提供や規程整備のご相談は、お問い合わせフォームまたはお電話でお気軽にご連絡ください。

一覧へ

ご相談・お問い合わせはお気軽に

業務代行から労務設計まで、
幅広いニーズに対応します

お問い合わせ

無料相談はこちら

copyright© 社会保険労務士法人えみふる